船外機は定期的な暖機運転を絶対したほうが良い3つの理由
船外機は定期的な暖機運転を絶対したほうが良い3つの理由

船外機は定期的な暖機運転を絶対したほうが良い3つの理由


暖機運転を絶対したほうが良い3つの理由リスト

  1. 可動各部の固着を防ぎ、潤滑油を行き渡らせる
  2. エンジンを稼働させることによって、トラブルの早期発見につながる
  3. バッテリーの充電もできバッテリー上がりの抑制ができる

暖機運転とは

暖機運転はエンジンを始動した後しばらくの間急激にエンジン回転を変化させたりせずにエンジン全体を温めることを言います。

エンジンは、燃料の爆発によって動力を得ているわけですから当然熱くなります。

ですので、エンジンが温かい状態で各可動部など適切に作動するように設計されています。

ちゃんと暖機運転をせずに通常運転をしてしまうと熱応力によって局部的に膨張したり若しくは収縮してしまったりして機関本体や各部品にクラック(割れ)が発生してしまったり密閉性が悪くなり潤滑油や冷却水、排ガスなどが漏れたりする原因になることもあります。

エンジンの主要部分は金属ですから熱応力から逃れることはできません。

熱応力を少しでも多く分散させるために暖機運転は必要です。

特に冬場などの寒い時期には十分な暖機運転をしましょう。

熱応力とは

温度の変化または不同によって物体内部に生じる応力。熱膨張または熱収縮が何かの原因で妨げられるとき起こり,均質物体でも場所によって温度が異なれば高温部分で圧縮応力,低温部分で引張応力を生じる。温度変化や温度差が大きいと熱応力が材料の降伏点を越え,永久変形や割れ目ができることがある。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

暖機運転の目安

暖機運転は基本的には潤滑油の温度が40℃ほどになるまで行います。

外気温が5℃以上の時

・2~3分程度

外気温が5℃未満の時

・エンジン回転数を2,000~3,000rpmで5分以上

が目安となります。

定期的な暖機運転を絶対したほうが良い3つの理由

定期的な暖機運転を絶対したほうが良い理由を解説していきます

可動各部の固着を防ぎ、潤滑油を行き渡らせる

イメージ写真

当然ですが、エンジンにはエンジンオイル、ギヤーオイル、グリスなど可動部の摩耗防止や冷却、潤滑剤として油脂類が使われています。

もちろん、これらは必要不可欠なものですが長時間エンジンを稼働させないと燃焼機関のオイルが切れてしまったり可動部の潤滑油が乾いたりして固着してしまうことがあります。

いわゆる、ドライエンジンの状態でエンジンの始動をしてしまうとシリンダー内に傷がつき正常な運転が出来なくなってしまったり、最悪の場合はシリンダーにピストンが焼け付いてしまったりします。

このようなことにならないためにも、できるなら週に一回、長くてもひと月に一回は正しい暖機運転を行いましょう。

エンジンを稼働させることによって、トラブルの早期発見につながる

定期的にエンジンをかけることによって航行中のトラブルを未然に防ぐことができます。

100%トラブルを回避することは残念ながらできませんが、定期的にエンジンを始動、各部チェックすることでエンジンオイルの減少や稼働時の異音などからエンジンの異変に気が付くことができます。

暖機運転する際はできるだけエンジンオイルチェックなどの日常点検も同時に行うようにして、海上でのトラブルをできるだけ排除できるように心掛けたいですね。

バッテリーの充電もできバッテリー上がりの抑制ができる

エンジンをかける時間が少ないとバッテリーの残量も減りがちになります。

設置してあるバッテリーにもよりますが、特に鉛バッテリーを使っている場合一般で言いう「上がり」を起こしてしまうとバッテリーの性能が著しく低下してしまいます。

最悪の場合保持できる電量が少なくなってしまって、交換しなくてはいけなくなってしまうかもしれません。

ディープサイクルバッテリを使用している場合でも、深く放電してしまうと鉛バッテリと比べると復活する率は高いものの何度も深い放電を繰り返してしまうと意外と簡単に性能が低下してしまいます。

ですので、バッテリー上がりを起こさないように管理することが大切です。

定期的にエンジンをかけることで、バッテリーに充電してバッテリ上がりのリスクを減らすことができます。

ただし、バッテリー残量がかなり少なくなってしまってるバッテリーを暖機運転だけで充電を完了させることはできないので、その場合は充電器による充電を行ってください。

まとめ

定期的な暖機運転が良い理由について解説してきましたが、いかがだったでしょうか?

船外機は車のエンジンとは違って高回転で巡行することが多いのでエンジンオイルの劣化などが激しくなります。

加えて海上での使用の場合、使用状況は思いのほか悪条件なことも多くエンジンにとっては過酷な条件です。

一旦、海へ出てしまえばエンジンに命を預けているといっても過言ではありません。

そんな大事なエンジンだからこそ日ごろからの暖機運転を含め、各部のチェック、メンテナンスを怠らないようにする癖をつけるようにしておきたいものです。

関連動画をYouTubeに公開してますので、そちらも併せてご覧になってください。

ということで今回はこの辺で終わりにしたいと思います。

それでは皆様ハッピーフィッシングライフを!!


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